2012/03/16

窓の種類

間取りを決める際に色々と悩む事は多いと思いますが、
窓の種類をどうするか?というのは、
結構決定までに時間がかかる要素の一つです。

ここでは一般的によく採用されている窓のかたちと
その呼び方について少し触れてみたいと思います。
※画像は三協立山アルミのカタログより抜粋しております。

名称:引き違い窓 
ごく一般的な窓で片方ずつ開くタイプです。
デラスなどに出る為に開口面積を大きく床まで取っているタイプの物を「掃き出しサッシ」と呼び、床から少し立ち上がっているタイプを「腰高サッシ」などとも呼んでいます。

名称:上げ下げ窓
窓が上下に開くタイプの窓です。
下の窓だけしか開かない「シングルハング」タイプと、
上下両方とも可動できる「ダブルハング」タイプがあります。

名称:たてすべり出し窓
最近モダンな外観で流行っているのがこのタイプの窓です。
ちょっと前までは巾が360㎜までの物しか有りませんでしたが
現在は260㎜の物が有り、
防犯上の面や外観のシャープさで
とりわけ人気の高いサッシタイプとなります。

たてすべり出し窓の特徴は、
網戸が内側に設置されるという点です。
内側に設置される網戸は一般的な網戸と、
必要な時だけ引き出して使うロール網戸タイプの
2種類が有りますので、
自分の家がどちらが標準で設置されるのか
確かめておいた方が良いでしょう。

上部名称:内倒し窓
下部名称:外倒し窓
内側に開くのか、外側に開くのかの違いです。
この手のタイプは窓を全開口したくは無いが換気を取りたいという
洗面脱衣室や浴室に採用する事が多い窓です。
室内側に出っ張ってこない分
外倒しの方が窓を開けた時のすっきり感は有りますが、
開けっ放しの時に雨が降って来たりすると、
中に雨が入ってきやくなります。

名称:連段窓
下の窓を開かない窓(FIXと言います)とし、
上部の窓だけを解放するタイプ。
画像は細長い窓タイプですが、
上部が大きな引き違いで下部がFIXというタイプも製作可能です。
採光を大きく取りたいような場面で採用されます。

名称:FIXタイプ
いわゆる開かない窓です。
採光を取り入れたいが開かなくても良い場面で使用します。
例えばリビングで目線にかからないように高い位置に横長のFIXを採用したり
吹抜けの壁の高い位置に設置したり。
また階段室や手の届かない所でも採光を取る為に採用する事があります。

その他、細かな名称がついている窓は沢山ありますが、
大まかによく使われているタイプのサッシについて説明をしてみました。
図面には開き勝手(どっちに丁番がついていて、どっちに開くのか)が明記されていますが、
図面を見慣れていない一般の方には、最初なかなか分かりにくいと思います。

住宅メーカーや設計の方は毎日みている設計図ですので
「掃き出しサッシをつけましょう」「たてすべりの方が良いですね」
と、どんどん話しが進んで行きますので
もちろん、立面図上でみる外観の見え方も大切では有りますが
・特殊な開き方をするサッシが採用されているのか居ないのか?
・採用されているサッシが利用目的に合っているのか?
を、理解して決定していくことが大切だと思います。

また、たてすべり出し窓や外倒し窓のような
窓が外に開くタイプは、網戸が室内側に設置されますので
ロールスクリーンやブラインドを「枠内設置」にしたい場合は
壁厚によっては多少室内側にはみ出したり、
或は枠内設置自体が不可能になる場合がありますので
そういったスタイルを望まれている場合は
打合せの段階できちんと聞いておいた方が良いでしょう。